私が弁護士となった1960年代は、まさに高度経済成長期。組合活動も盛んな時期で、当時の労働分野には血沸き肉躍る駆け引きがあり、経営側弁護士として寝食を忘れ心血を注いだ体験こそが、どんなに苦しくとも、人に仕事に全人格でぶつかる姿勢を私の身体に沁みこませてくれました。

同時に、労働問題の解決には哲学を持たねばならない、哲学の根本は”人間愛”だということも学びました。

この私の経験と信条を受け継いで成長している所内若手弁護士とともに、労働法にとどまらず、コンプライアンス、M&A、海外事業など、社会・経済環境の変化に伴う多様な企業ニーズに、迅速かつ幅広く対応してまいります。

代表社員弁護士 高井伸夫(令和5年2月7日永眠)

生前の歩み

高井伸夫高井伸夫ブログ「無用の用」高井伸夫の交遊万華鏡

1937年5月 愛知県名古屋市にて誕生
1961年3月 東京大学法学部卒業
1963年4月 弁護士登録、孫田・高梨法律事務所入所多数の企業でリストラ案件等を担当。当時東大闘争と並んで学生運動の頂点だった日大紛争の弁護団に参加し、大衆団交の回答書の作成を担当する
1970年3月 『労働経済判例速報』にて「団体交渉の覚書」の連載を開始( 1972年11月まで)日本大学K専任講師事件で反対尋問を行い、高く評価される
1972年4月 長野県経営者協会より依頼を受けて上記連載の一部を『団体交渉の円滑な運営のための手引 交渉担当者の法律知識』として刊行青山学院大学非常勤講師となる(1985年3月まで)
1972年12月 孫田・高梨法律事務所退所
1973年1月 髙井伸夫法律事務所設立
1979年8月 第一法規出版より『労使関係の原理と展望』を刊行
1984年4月 『労働新聞』にて「精神健康管理入門」の連載を開始(同年12月まで)
1987年9月 有斐閣より『人事権の法的展開』を刊行
1989年8月 上記連載に加筆し、商事法務研究会より『判例からみた企業における精神健康管理』として刊行
1993年5月 第一法規出版より『企業経営と労務管理』を刊行
1996年6月 講談社より『上手に人を辞めさせたい』を刊行
2002年12月 かんき出版より『朝10時までに仕事は片づける モーニング ・マネジメントのすすめ』を刊行し、ベストセラーとなる
2010年1月 事務所を髙井・岡芹法律事務所に名称変更。岡芹健夫弁護士を所長職(実務統括)に任じ、同事務所会長に就任
2013年4月 NPO法人キャリア権推進ネットワーク創設。同法人監事に就任 (2018年6月まで)
2019年5月 「『キャリア権』法制化を目指す会」 代表者として『週刊新潮』『週刊エコノミスト』に意見広告を掲載 (2022年6月まで)
2020年5月 民事法研究会より51冊目であり最後の著書となった『弁護士の営業戦略』を刊行
2023年1月 事務所を弁護士法人髙井・岡芹法律事務所に組織改編。同事務所代表社員弁護士に就任
2023年2月 没(享年85歳)