休日の取引先のゴルフコンペに参加する時間は労働時間となりますか。

通常は労働時間性が否定されると考えられます。

 1 労働時間とは

まず、労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たります(平成29年1月20日厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」)。

そして、使用者の指揮命令下に置かれているかどうかの判断は、

①使用者による義務づけ(明示又は黙示の指示)があるか否か、

又は、

②当該業務を余儀なくされたかどうか、等の状況の有無等

から、個別具体的に判断されます。

 

2 ゴルフの時間についての考え方

ゴルフの参加は通常任意に行われるものであり、業務性がほとんどないので、原則として、労働時間には当たらないと考えられます。

裁判例上も、通勤災害に関するものですが、ゴルフコンペに会社の通常の命令により出席する途中の交通事故死について、「単に事業主の通常の命令によってなされ、あるいは出席費用が、事業主により、出張旅費として支払われるなどの事情があるのみでは足りず、

①右出席が、事業運営上緊要のものと認められ、

かつ、

②事業主の積極的特命によってなされたと認められるものでなければならない」

と判示して業務の遂行と認められないものと判示したものがあり(高崎労基署長(糸井商事)事件・前橋地裁昭和50年6月24日判決)、①、②といった事情がなければ、労働時間性が否定されると考えられます。

ただし、強制参加であったり、参加しなかったことで不利益が課される場合には、労働時間にあたる可能性があるので、ゴルフの時間を労働時間として取り扱わないのであれば、参加を強制したり、参加しないことを理由に不利益を課すことは避けるべきでしょう。