メンタルヘルスによる労災認定を防ぐには、会社はどのようなところに注意していればよいか

設問「Qメンタルヘルスの不調により労災認定されるケースが増えていると聞いているが、どのような場合に認定されることが多いのか、教えてください」でご説明したとおり、メンタルヘルスの不調は様々な要因で発症するため、どのような場合に業務上の疾病であると認定がなされるかの判断は、難しい側面があります。

実務に携わってみると、メンタルヘルスの不調に対する個々の従業員の耐性はまことに千差万別であり、長時間労働のような事例であればある程度、一般的な防止策が可能なものの、それ以外のものについては、会社としては個々の精神疾患の不調を予想することが困難な場合も多くみられます。やはり、先行的な研修によって、従業員、特に管理職に対して、問題意識を常に持っていただくような社風を地道につくっていくことも必要と思われます。

ただし、メンタルヘルスの不調が重度なものとなり、それが疾病に至るには、いくつかの徴候(欠勤、遅刻、服装の乱れ、ミスの増大、無口又は騒ぐなど)があることが多いので、その点を留意すると良いでしょう。

(「現代型問題社員対策の手引〔第4版〕-生産性向上のための人事措置の実務-」民事法研究会より 一部加筆しています)