「リーダーについて」の最近のブログ記事

1月28日(火)14時より「高井伸夫の時局・大局をにらむ」の

第1回として、「今春の賃上げ・賃下げをどうする」をテーマに掲げ

セミナーを開催します。

アベノミクスの問題点も適宜指摘しながら、

「賃上げ・賃下げ」の問題について根本的な話をします。


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◎日 時 1月28日(火)14時~16時(16時より名刺交換会)

◎場 所 「アルカディア市ヶ谷」7階「琴平」

◎参加費 顧問会社様 2500円(1名様あたり)

一般の方  5000円(1名様あたり)

 

※ お申込みは締切人数(60名様)に達するまで、27日(月)まで

お受けします。ふるってご参加ください。

ご案内ホームページ: http://www.law-pro.jp/2014/01/post-293.html

オンラインお申込みページ:https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mhkf-pdkjl-34b39b5ac46e713438c0aacc77445bc8

お申込み用紙ダウンロード:http://www.law-pro.jp/pdf/news20140128.pdf

 

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IMGP3125.JPG2013年1月20日(日)14:52
東京都墨田区東向島 向島百花園にて牡丹の花を撮影
花言葉:恥じらい、富貴

 

 昨年10月5日(金)付記事より、計11回にわたって「リーダーについて」をテーマに連載してまいりましたが、前回1月11日(金)の記事をもって一旦終了いたしました。なお、来週2月1日(金)付記事からは、十数回にわたって、私が撮影してきた花の写真を中心にして、花について私が感じ・思い・考えることをつづります。

 

 本連載へのご感想を、有限会社セカンドステージ 代表取締役 鮒谷周史様にお寄せいただきましたので、ご紹介いたします。

 

 

 


 


3ヶ月に渡ってのブログでのリーダー論のご執筆、お疲れ様でございました。そして、ありがとうございました。
あらためて拝読させていただき、非常に含蓄に富む内容であると感嘆いたしました。
一言で感想を述べるならば「骨太のリーダーシップ論に打たれた思い」とでも言えばよいのでしょうか。 


これは以前より感じていたことですが、高井先生のリーダーシップ論は、初めてお目にかかって以来、一貫しているように思われます。
ひとつには、いつも引き合いに出されていらっしゃるニーチェの『偉大とは方向性を指し示すこと』という言葉のとおり、リーダーの資質として先見性と大局観を持つことが大切であるということ、そして、その上で自らを厳しく躾けることが大切であることの二点であります。


自らを厳しく躾けるとは深い教養、幅広い体験に裏打ちされた実力を身につけ、背中で語れるような存在になれ、ということであると理解しております。
要は人間性を高めよ、人格を磨き、人間としての深みを持て、ということをご指導いただいてきたように思われます。

そして、高井先生はまさにみずからその実践者でありつづけてこられた方なのだとあらためて思わずにはおれませんでした。

 

 

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「リーダーについて」その11

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20130110.JPG2013年1月9日(水)17:32
東京都港区虎ノ門ホテルオークラ東京にて撮影

 

新年おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 さて、リーダーの最大かつ重要な役割は、これまでも繰り返し述べてきたとおり、その組織に属する者たちにヴィジョン・方向性を指し示すことです。リーダーは、組織全体が一丸となって、迅速に、かつ的確にこれを実現できるように指示しなければなりません。それゆえ、沈思黙考だけではリーダーは務まらず、反対意見を表明する者も含めて関係者全体を粘り強く説得し、物事を推進する力が求められます。

 

 異なる価値観をもつ多様な人材が集まる組織においては、リーダーに抵抗する者も少なからず現れるのが現実です。組織のさまざまな対立や軋轢を超えて合意形成にこぎ着けるためには、リーダーには、たとえどんなに小さな合意点であってもそれを見つけて絶えず拡大する努力が求められます。リーダーは、仕事が進まないことを反対勢力のせいにしてはならないのです。これらの者を諦めずに粘り強く説得することがリーダーの務めですから、この点は常に自戒しなければなりません。

 

 相手を説得するためには、その言わんとするところにも一定の共感を示しながら、自らの主張を堂々と粘り強く伝え、良い関係を構築するコミュニケーション能力が必要です。つまり、「人を見て法を説け」ということです。また、説得にあたっては、ときに数字の裏づけも含めて十分論理的でなければなりませんが、もちろん論理だけでは説得力は生まれません。論理によって納得感をもたらしたうえで、情や感性、ムードなどで相手の腑に落ちる「解」を与える能力がリーダーに求められます。

 

 この点、私が実務の経験の中から編み出した重要な方途の一つに「大義名分書」(物事の大義名分を書面化したもの)があります。大義名分書において、相手に、いま取り組んでいる仕事は、本人のためになることはもとより、それだけでなく、同僚のため、組織全体のため、ひいては、世のため人のため、社会全体に貢献するものであるという将来に向けての意義、大義名分を明らかにするのです。さらには、「想定状況」「想定問答」「スケジューリング」等々の資料も精緻に作成することも肝要です。こうした努力によってはじめて説得力が生じ、反対勢力との軋轢やしがらみのなかでも組織をまとめあげるリーダーシップを発揮し、ミッションを成し遂げることができます。

 

 このように、リーダーは、組織の多様な人材の主義・主張、傾向、性向を的確に把握してそれを活かし、組織の目的を実現するという困難な課題に挑戦し続けなければならないのです。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

※ 「リーダーについて」をテーマに、10月5日(金)付記事より計11回連載をしてまいりましたが、本記事をもっていったん終了いたします。

 

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「リーダーについて」その10

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IMGP2993.JPG2012年12月26日(水)午前11:38
静岡県熱海市上多賀 アカオハーブ&ローズガーデンにて
バラ(フェアリー)を撮影
花言葉:上品、温かい心、美しい少女 等

 

 10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本年の締めくくりとして、高井・岡芹法律事務所が年4回発行している事務所報『Management Law Letter』2012年 新緑号(NO.94)に掲載した、弊所の客員弁護士であられた吉村德則先生への追悼文を転載します。

 

 吉村先生は、昨年よりご療養中であられましたが、本年3月7日に永眠されました。私は、11月11日(日)に、先生のお墓にお参りし、ご生前の先生のご指導に心より感謝申し上げた次第です。

 

 このブログでも度々述べていますように、リーダーに求められる最たるものは、人間としての深みです。それは、人格・識見・手腕・力量に加えて、多芸・多趣味からなるものですが、吉村先生はこれらの要素をすべて備えていらっしゃいました。追悼文中にもございますとおり、先生は、専門外のありとあらゆる分野にも精通された、まさに博覧強記の方でした。また、検事時代には、リーダー教育にも熱心に取り組まれたとうかがっております。このブログ読者のみなさまにも、吉村先生の素晴らしさをお伝えできればと思います。

 



事務所報『Management Law Letter』2012年 新緑号(NO.94)

「博覧強記の人 逝く ~吉村德則先生の御逝去を悼んで~」

弁護士 髙井 伸夫


 

 私どもの事務所の客員弁護士である吉村德則先生が、この3月7日に永眠されました。客員弁護士押してのご在任期間は、2004年3月26日より2012年2月29日のほぼ8年間でした。

 

 吉村先生は昨年より病気ご療養中であられましたところ、一日も早いご快癒とご復帰をお祈りしていた私どもの願いは叶わず、突然の訃報に、所員一同悲しみにくれるばかりでございます。吉村先生は、最愛の奥様はじめご家族の皆様方に見守られながら、息を引き取られたとうかがっております。享年74歳でした。

 

 ここに深く哀悼の意を表しますとともに、ご生前の吉村先生のご指導に心より感謝申し上げます。

 

 吉村先生は、1964年に任官され、2000年に名古屋高等検察庁検事長で退官されるまで、検察官として要職を歴任され、活躍されました。またその間、先生は法務省等でも多くの重要なお仕事を担われました。退官後は、内閣府情報公開審査会の会長代理をつとめられましたが、2004年に弁護士登録されると同時に、私からお願いして当事務所の客員弁護士にご就任いただきました。私は、先生の幅広い教養と豊かな人間性が、良き法曹を目指す若い弁護士たちにとって、何よりのお手本であると考えたからです。先生には、週2日、勤務弁護士全体へのご指導をお願いしておりました。

 

 先生と私との出会いは、先生が法務大臣官房人事課付、総理府(当時)人事局付検事として任務にあたられていた昭和40年代後半の頃であったと記憶しております。若手官僚を対象とした講演を私にご依頼いただいたことや、総理府からの仕事で、日本に復帰して間もない沖縄を共に訪問したことがご縁の始まりでした。先生も私も、まだ30代の働き盛りの時代でした。

 

 私は、先生の豪快にして爽やかで繊細なお人柄にひかれ、また生まれ年が同じであったこともあり、大いに意気投合しました。長身でひときわ目立つ体躯でありながら、笑顔の優しい先生のお姿は、優秀で大変ご立派な検察官として、私の脳裏に深く刻み込まれたのです。

 

 先生は、在任中から後進の指導にも存分にお力を発揮されました。リーダー論について書かれた随想は見事なもので、私どもの事務所でもテキストにさせていただきましたし、また、検察官にとっての大切な心得として、「謙虚」「研鑽」「健康」の「三ケン主義」を徹底指導されたというお話も、強く印象に残っております。

 

 吉村先生は、このように優秀な検察官であられましたが、それと同時に、専門外のありとあらゆる分野にも精通された、まさに博覧強記の方でした。話題が豊富で、とにかくお話が楽しいのです。

 

 先生は、法律家の自己研鑽のひとつとして、世の中の動きや考え方などあらゆることを日頃からデータとして頭に取り込んでおくことの重要性を指摘されていましたから、専門とは一見無関係の事柄でも、形を変えてお仕事に役だっていたと思います。そして、万般にわたる幅広い知識と体験が、お仕事にも一種の深みを与えていたのではないでしょうか。

 

 先生が特に詳しかった分野を思い起こしますと、私が存じ上げているだけでも、米国本場のアメリカンフットボール・メジャーリーグベースボールを中心としたスポーツ観戦、海釣り、南北朝を除く日本の古代史~近世の歴史、和洋中を問わない料理の腕前、奥様とご一緒に知床から石垣島まで全都道府県を制覇された国内小旅行、ロシア出身のオペラ歌手シャリアピンの声に魅せられ、また盲目のイタリア人テノール歌手アンドレア・ボチェッリの歌を滂沱の涙で聞かれたという音楽への造詣の深さ、テレビドラマの監修(頼まれ仕事のボランティア)等々、枚挙にいとまがありません。これら以外のあらゆる分野についても、先生は驚くほど何でもよくご存じでした。

 

 先生はマスコミに登場されることを全く好まれませんでしたが、私から無理をおしてお願いして、昨年、雑誌『月刊公論』の2011年4月号・5月号に掲載された「リレー対談」に「歴史のなかで『if』を想定する愉しみ」等のタイトルでご登場いただいたことが、つい昨日の出来事のように思い出されます。

 

 吉村先生とのお別れは痛惜の極みです。先生のお心のこもったご指導は、先生の後輩検察官や、私どもの事務所の若い弁護士たちに確かに受け継がれておりますが、稀にみる人間性豊かな法曹として、先生にはさらなるご活躍と若手弁護士の指導をお願いしたかったという思いが、こみ上げてまいります。

 

 吉村先生は、私どもの中にいつまでも生き続けてくださいます。悲嘆にくれながら、今はただ、衷心より先生のご冥福をお祈り申し上げます。

 

 先生、やすらかにお眠りください。

合掌

 

 

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「リーダーについて」その9

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IMGP2923.JPG

2012年12月12日 午後0:52
静岡県熱海市 親水公園にてガーベラを撮影
花言葉:熱愛、崇高美

 

 10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 企業や組織の人事・賃金制度を策定するにあたって、経営者がもっとも心を砕くのは、評価基準の問題であるといっても過言ではないと思います。かつては、年功型賃金制度のもと、賃金は原則として年齢や勤続年数に比例してほぼ上昇するものでした。しかし、バブル経済の崩壊および日本経済全体の斜陽化と歩調をあわせるように、日本では1990年代後半より成果主義の考え方が強く意識されるようになりましたから、限られた原資を、いかに従業員の士気に結びつくように分配して、業績の向上につなげるかという点において、評価基準の問題が従前にもまして重要になってきたのです。

 

人事権は、さまざまな法規制(解雇規制、均等待遇原則、女性の機会均等、不当労働行為の禁止、等々)や、労働協約、就業規則、労働契約などの規制の範囲内で、使用者が一方的決定権限として有するものです(菅野和夫『労働法(第10版)』弘文堂93頁等参照)。それゆえ、評価基準の構築も、上記の規制を受けることを前提としつつ、基本的に使用者の裁量の範囲に属するものといえます。各企業や組織では、それぞれにあった評価制度を策定し、処遇を決めています。

 

では、「評価の本質」とは何でしょうか。成果主義といえども、評価者の恣意性を排除するために設けられた客観的な数値のみでは評価は完遂できず、主観的な判断による領域も多いという事実を、評価する側が自信をもっていえることが重要であると思います。そして、部下が評価に不公平感を抱かないようにするためには、評価者の立場となる場合が多いリーダーが、常に公正、公平、公明を心掛けることが肝要です。

 

 加えて、今はヘッドワーク・ハートワークの価値が重んじられるソフト化社会ですから(ヘッドワーク・ハートワークについては、3月2日付記事『縁(その4)』をご覧ください)、考え、思い、感じることや、心のありように価値がおかれる時代でもあります。つまり、数字で表すことのできる成果はもとより、数字では表現しにくいような実績も含む、より良質な成果をも、評価者たるリーダーはしっかりと把握していなければなりません。

 

 さらに、私は、評価とは、その者を、全人格的に360度の角度から見るという意識で行わなければならないものであると思います。一生懸命に仕事に取り組む姿勢と、そこから生まれる成果の広がりを、最も重要な評価対象とするべきであると思います。別の表現をすれば、「態度」「能力」「成果」の3要素が、評価の対象となります。それぞれの要素にどのようなウエイトづけをして考課要素を設定するかは、経営者の判断如何ということになります。そして、とりもなおさず、これらの評価対象は、主観的評価によらざるを得ない部分も大きいのですが、リーダーが公正、公平、公明を旨として評価を下すことが、なによりも部下の納得感を高め、士気をあげることにつながるのです。

 

 リーダーの評価に部下が不満を抱くと、彼ら彼女らの仕事への意欲が減退し、組織にマイナスの影響を及ぼしてしまいます。それを防ぐためには、「あの人の評価なら納得!」と言われるような、信頼感を持たれるリーダーを目指さなければなりません。

 

なお、グローバル化とインターネットの進化は雇用のあり方を大きく変えようとしています。マスメディアで取り上げられているように、日本のグローバル企業でも、国境を越えてより良き人材を登用するために、世界共通の人事制度を構築する動きが急です。これは、少子高齢化による人口減少が進むわが国では、国内だけでなく世界中から有能な人材を発掘しなければ、国際競争に生き残ることができないという企業の危機感のあらわれともいえます。これからは、どのような規模の企業でも、グローバルな評価基準のあり方を念頭に置かなければならない時代になっていくのではないかと思います。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

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「リーダーについて」その8

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IMGP2877.JPG2012年12月5日(水)朝7:15
東京都渋谷区代々木公園にて皇帝ダリアを撮影
花言葉:乙女の真心

 

 10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 10月5日(金)付記事にて、哲学者ニーチェ(1844年~1900年)の「偉大とは方向性を指示することなり」という、リーダーに求められる素質を端的に表わした言葉をご紹介しましたが、リーダーに求められる素質のウエイトも、時代とともに変化していくと思います。

 

 いままでは、集団主義が色濃く同質性の高い社会が前提となっていましたから、部下が、迅速かつ的確に取り組める明確な方向性を指し示し、牽引力・統率力を発揮できるリーダーが高く評価されていました。しかし、グローバル化の急速な進展や、「個」をより重視する傾向の高まりにより、企業・組織では、多様な人材の士気をいかにして高めるかが大きなテーマになっています。このように、多様性が特徴となったいまの時代においては、リーダーには、区々に展開される反対意見をも包み込み、納得させる資質が、求められます。そのひとつが、「カリスマ性」でしょう。

 

 組織とは、リーダーとフォロワーが相互に影響しあい、団結することによって成果を出すものですが、たとえ極めて優れたリーダーシップを備えたリーダーのもとであっても、必ず全体の何パーセントかは、不平不満を言うものです。しかし、カリスマ性をも備えたリーダーのもとでは、そういう者が極めて少なくなります。カリスマ性の本質とは、意見の違いを超えて、フォロワーのほぼ全員を心服させる力のことです。私が思うところの、カリスマ性の要素を敢えて挙げるとすれば、大要以下のとおりです。

 

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(1)皆が憧れるようなすばらしい実績をあげていること
(2)好ましい「不思議さ」があること
 :「あの人はいつ寝ているんだろう?」といった素朴な不思議さでもよいでしょう。
(3)人格・識見・手腕・力量にくわえて、多芸・多趣味に秀でていること
 :(2)不思議さの源です。
(4)人の話をよく聞き、当意即妙で自在な話ができること
(5)人の心を見抜く力と卓越した判断力があること
(6)実行力があること
(7)口頭でも書面でも、明確な方向性を示して意思表示できること
(8)潔いこと
 :貢献した者を顕彰することを忘れず、また、問題が起こった時に「私が責任を持つ」と言い切る潔さはカリスマ性の原点でしょう。
(9)魅力的な外見で(美醜という意味ではなく)華があること
(10)悪役になった時に上手にしのぐこと

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 リーダーがカリスマ性を備えていれば、フォロワーは、彼のもとで働けることを誇りに感じ、自律的に、主体的に仕事をするようになります。カリスマ性とは、フォロワーシップを最大限に発揮させ、リーダーシップ・マネジメント力を円滑に機能させるものなのです。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

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「リーダーについて」その7

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IMGP2799.JPG2012年11月25日(日)朝9:35
埼玉県行田市丸墓山古墳にて洋ギクを撮影
花言葉:「高貴、高潔」

 

 10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 さて、ビジネスシーンで、メールや、クラウドでの決裁システム等ITを駆使してより効率的に業務を推進する姿勢は、経営のスピードが急加速しているいまの時代において、あたり前に求められています。

 

 しかし、2月10日(金)付「縁(その1)」でも触れましたが、IT時代においては、アナログなものの価値が逆に高まるという側面もあります。手書きの手紙やはがきのやりとりが、ひとつの例でしょう。手書きという「ひと手間」をかけてもらえたことへの嬉しさや、文字から感じるあたたかみは、メール等のITツールにはないアナログのよさです。

 

 また、IT時代において、日々決裁や指示出しに追われるリーダーは、指導や指揮命令をすべてメールや電話で済ませてしまうことも多く、肉声を聞く機会が少なくなっていると思います。肉声とは、「マイクロフォンなどの機械を通さない、人間の口から出る生(なま)の音声」(広辞苑)のことです。

 

 リーダーには、組織に属する者の士気を高めるという任務があります。しかし、熱意や情熱などの感情は、肉声でないとなかなか伝わりにくいものです。肉声は、人の感情、感性の部分を、デジタルよりも巧みに伝えて相手の心に直接訴えかける力を持っていますから、リーダーはこの点をよく心得て、肉声でのコミュニケーションを図る機会を意識して設ける工夫が必要です。

 

 工夫の一つに、「膝詰め」があります。膝詰めとは、一対一で直に面談することです。私自身も、事務所の弁護士の指導において一番心掛けていたのは、短時間でも時間を作り、直接、膝詰めによる打ち合わせや指示をすることでした。対面して話せば、相手の顔色の変化にも気づきやすいですし、声色もより鮮明に伝わります。膝詰めの場の雰囲気・空気を五感で感じながら、肉声でやりとりすることで湧き出るアイディアや、気づきもあるでしょう。これこそが、アナログなコミュニケーションの強みです。

 

 現代における必須の能力としてのITを使ったネットワークコミュニケーション力と、手書き文字や声掛けで相手の五感、心に直接訴えかけるような昔ながらのコミュニケーション力を兼ね備え、この2つを臨機応変に適切に使いこなす能力が、リーダーに求められています。うわべだけの言辞では、人の気持ちは決して動きません。結局のところ、リーダーには人間性如何が問われることになるのです。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

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「リーダーについて」その6

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IMGP2746.JPG2012年11月18日(日)午前9:53
埼玉県川口市グリーンセンターにてコスモスを撮影
花言葉:少女の純潔

 

10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 大正から昭和初期において活躍した社会思想家、経済学者である河合栄治郎(1891年~1944年)は、「われわれを成長させるものは、人生における悪戦苦闘である」と述べています。業績をあげているビジネスリーダーであれば、この言葉に大いに頷くでしょう。

 

 企業や組織をめぐる国内外の厳しい競争を生き抜くためには、構成員が一丸となって、迅速かつ的確に取り組めるように、彼ら彼女らを統率する優秀なリーダーが求められますが、リーダーの統率力の根本である判断力、決断力、実行力等は、場数を踏むことで身につくものです。

 

 リーダーたる者は、場数を踏み、修羅場の体験のなかで、自らのアイディアで困難を乗り越え、これらを的確に処理しなければなりません。こうした数々の経験を重ねることこそが、精神的成長につながります。

 

 悪戦苦闘や修羅場の体験は、率いるべき規模の大小にかかわらず、それぞれの規模なりに重要なものです。少人数のグループやチームなど、小規模グループのリーダーとしての働きであっても、その段階を経ることが次のステップへとつながります。たとえば、より高品質の製品・サービスを、消費者・利用者により迅速に提供することが企業には求められますが、新製品・サービスの開発プロジェクトを実行に移す際には、不安がつきものです。プロジェクトチームのリーダーは、こうした不安に打ち勝ち、問題点等をよく検討し、分析し、強い精神力のもと勇気をもってこれを実行に移さなければなりません。

 

 ただ、根本的に、横並びや集団行動を尊ぶ傾向のある日本人は、競争原理に対応しにくく、そのため、競争に疲弊し、落伍の不安や淘汰の恐怖にさいなまれ、メンタルヘルス不調に陥ってしまう人が増えていることには留意すべきです。労働政策研究・研修機構による全国の従業員10人以上の民間事業所14,000カ所を対象とした「職場におけるメンタルヘルスケア対策に関する調査」(2012年3月30日発表)によると、6割弱の事業所で、メンタルヘルスに問題を抱えている正社員がいると回答し、そのうちの3割強(31.7%)の事業所は、3年前に比べてその人数が増えたとしています。減少傾向であると回答した事業所は約2割(18.4%)で、増加傾向を見て取ることができます。また、メンタルヘルス不調者が現れる原因として、事業所がどのように認識しているかについて、「成果がより求められることによる競争過多」とする回答が全体の12.6%を占めています。こうした実情からみて、リーダーは、単に仕事の進捗のみに心を砕くのではなく、自らの心身の健康保持に留意するとともに、配下の人たちの心身の状態にも十分な配慮をつくす必要があります。

 

 なお、悪戦苦闘や修羅場の体験を乗り越えて厳しいグローバル競争に勝ち抜く強い人材を育成するのは、個別企業の努力だけでは限界があります。国の明確な政策の一環として、小学校・中学校という早い時期から職業教育を実施することが必要であると思います。これは、換言すれば、職業キャリアの意識を、学生から社会人になってゆく者に上手にリレーするための社会基盤の構築の必要性という問題でもあります。キャリア教育をめぐる問題については、新しいテーマとして、改めて論じることができればと思います。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

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「リーダーについて」その5

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IMGP2645.JPG2012年11月4日(日)朝7:22
東京都渋谷区代々木公園にてゴンズイを撮影
花言葉:一芸に秀でる

 

10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 さて、リーダーの最大かつ重要な役割は、その組織に属する者たちにヴィジョン・方向性を指し示すことです。そして、リーダーには、方向性を指し示すだけではなく、組織に属する者たちが一丸となって、迅速に、かつ的確にこれを実現できるように統率することが求められます。リーダーは、問題が生じた場合は、すぐに的確な指示を部下に示さなくてはなりません。

 

 そのために、リーダーが日頃から実行すべきことのひとつは、事実関係の把握にむけた現場主義の実践です。私は、依頼を受けた時に、まずその企業へ訪問することを心掛けていました。その際には、受付で挨拶をし、従業員の皆さんが勤務している傍らを歩き、案内された応接室で深呼吸してから、現場の担当者の話を直接聞くようにしていました。そして、お聞きした話を書面化したうえで、担当者を含む関係者に何度も確認をして事実関係の把握につとめました。こうすることで、企業の持つ独特の雰囲気・空気を五感で感じて、生の声に接してはじめて問題の真の全体像を見ることができるのです。現場の様子を私自身がよく体感したうえで、依頼者に対して、「気がかりなことは何ですか。心配なことは何ですか」と尋ねれば、依頼者も率直に不安材料を吐露できます。これが人の心というものだと思います。

 

 ホンダの創業者本田宗一郎氏が「現場」「現物」「現実」の重要性を提唱した言葉は、「三現主義」として人口に膾炙していますが、改めて申すまでもなく、「三現主義」は、製造業に限らずどのような分野についても念頭に置かなければならないキーワードです。ちなみに、「三現主義」の「現場」「現物」「現実」に「現状」「現金」を加えて、ビジネスで重要な「五つの現」と説いている経営コンサルタントが私の知り合いにいます。ことほどさように、物事の本質を理解するうえで「現場」は重要なものです。

 

 上に立つ人のなかには、決裁する書類の数に追われていることを理由に、現場に赴かず、自分の執務室にこもって仕事を進めてしまいがちな人もいるかもしれません。また、部下が提出した報告書に目を通して事実関係を把握したつもりになっている人もいるかもしれません。リーダーが現場をよく知らなければ、部下は自分に都合のいい報告をするようになり、そのためにリーダーの理解は現場から遠くなり、判断は歪んでしまいます。リーダーが問題解決のための的確・明瞭なヴィジョンを部下に指し示すためには、リーダー自身がしっかりと現場を理解していることが必要なのです。

 

(リライト 加藤・宮本)

 

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「リーダーについて」その4

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20121102.JPG

2012年10月31日(水)朝7:46
東京都千代田区三番町にてペンタスを撮影
花言葉:希望は実現する

 

10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 リーダー、上司に要求される役割は多様ですが、そのひとつとして、部下の指導・教育があるということは、10月12日(金)付のブログでお話ししました。人の指導・教育は非常に難しいものですが、中国最古の歴史書『書経』に「教うるは学ぶの半ばなり」という言葉があるように、人に教えることは自分にとっても非常に勉強になります。教える立場にある者は、どのような質問にも対応できるように、事前に十分に資料を調べて勉強を重ねなければなりませんし、また、教えることによって自分の未熟さや不勉強な点を改めて知るという側面があります。この言葉は、リーダーに必要な心構えを端的に表わしており、上司たる者が常日頃から自らに言って聞かせるべき言葉であると思います。

 

 人は、深い自省によって欠点を自覚します。部下が仕事の失敗をしたときに、全てが部下の過失であると責めるのではなく、まずは、上司たる自分の指導・教育が十分であったか省みる努力が必要です。自分に不足していた点があれば、その反省を次回に活かすことで、進歩し、成長します。こうして上司が進歩することは、上司を間近で見ながら自然と教育を受けている部下の成長をも促すでしょう。

 

 また、リーダーや上司は、自分がよい結果を出したときには、その結果を出すためにサポートをしてくれた部下や周りの人々への、感謝を忘れてはなりません。2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所所長 山中伸弥教授は、受賞が決まった日の記者会見で、「一言で表現すると、感謝という言葉しかありません」と、研究費等の資金面で支援した国や大学、研究を支えてくれた人々に、まず感謝の意を述べました。あわせて、研究の苦労をともにしてきた一番弟子にあたる高橋和利さん(同研究所講師)の名前を挙げ、その労をねぎらいました。高橋さんには、彼が中心となって山中教授の研究を支えた点などが評価されて、「ニューヨーク幹細胞基金・ロバートソン賞」が贈られたという報道がありましたが(日本人として初めての受賞)、この栄誉は、あるいは、部下の功績をフェアに賞揚する山中教授の姿勢が反映されたものかもしれません。人は皆、自負心・自尊心を持つ存在ですので、よい結果を出せば出すほど自惚れや慢心を抱いてしまう人も少なくありませんが、これは厳に慎まなくてはなりません。

 

 部下の失敗に対しては自らの指導・教育を素直に反省し、かたや、自分の成果に対しては功名心にとらわれず周りに感謝をするというリーダーの姿勢が、組織内に人間的な温かみをもたらします。このようにして、仕事を通して育まれた円滑な人間関係・信頼関係こそが、組織の発展の基盤になるのです。

(リライト 加藤・宮本)

 

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