時流を探る~高井伸夫の一問一答(第32回)株式会社旅武者 代表取締役山口和也様

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  • 今、話題のテーマについて各界で活躍している方々と対談をする一問一答形式のブログの第32回目です。
  • 第32回目は、株式会社旅武者 代表取締役山口和也様です。

 


 

■ ■ ■ ■ 時流を探る~高井伸夫の一問一答 (第32回)■ ■ ■ 

株式会社旅武者 
代表取締役 山口和也様 
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[株式会社旅武者 代表取締役 山口和也様 プロフィール]

早稲田大学大学院 商学部 専門職学位課程(MBA)卒 (TOP10% Distinguished Student)
大学時代、ニュージーランドに1年間留学。外資系医療機器&医薬品メーカーの社長室に入社後、2004から2006年にかけ、日本人として初めて米国本社に派遣。
プロのマーケターとして活躍。世界各国の担当者と共に各市場に合わせた製品上市戦略策定を担当。帰国後はAsia Pacific & Japanの地域において、海外を含めた各社との事業アライアンスを担当する事業開発(Business Development)に従事。2011年 Asia Pacific&Japan地域にてMVP獲得。

2013年 早稲田大学大学院専門職学位課程ビジネス専攻(早稲田大学ビジネススクール)にて「海外新興国ベトナムにおける実店舗を用いた研修ビジネスの成功要因に関する研究」との論文を書き武者修行プログラムをスタートさせる。
株式会社旅武者 https://tabimusha.com

 

[今回のインタビュアーは以下の通りです]

  • 高井伸夫 
  • 上智大学 学生 平井志歩さん(弊所元アルバイト) 

山口和也様と高井

写真左が山口和也様、右が高井伸夫 取材日撮影

(取材日:11月13日(月) 於;日本工業倶楽部会館2階ラウンジ)


 

高井

御社の海外インターンシッププログラムの特徴を教えてください。

 

山口様

ひとことで言ってしまうと、このプログラムは、“海外”とか“インターン”と言うよりも、どちらかというと、本気の大人が本気で学生に向き合うというプログラムなんです。

学生を学生扱いしない。経験の差があるため完全に対等にとまではいきませんが、徹底的に「全ては学生のために」というゴールに対してファシリテーターが裸で学生に向き合ういうのがこのプログラムの一番のコアバリューです。

そして、プログラムのゴールは、学生が「自分が定めた将来的なゴールに向けて何が必要かを考え、それを自ら達成すること」ができる能力『自走式エンジン』を搭載すること。色んなことに気が付き、自分自身で自分の人生を設定できるようになってほしいなという想いがあります。 

それが一番の特徴ですが、インターンの内容では、インターン先の実店舗を弊社が直接運営しているという点に独自性があります。このインターンは、ベトナムの世界遺産都市ホイアンにて、1ターム15日間に実店舗で、学生が自分で新規事業を作るというテーマでやっています。オーナーが別にいると、その方の意向があって自由にできませんが、自社で店舗を持っているので、学生が色んな新規事業にチャレンジ可能なんです。自由度が高い、なんでもできるというのが特徴的だと思います。

 

高井

特徴は、主体的に考えて、問題を作って、それの解を求める努力をするということ、これは文科省の最近の教育スタンスともマッチしますね。御社のインターンシップを経て学生が“自走式エンジンを搭載する”と表現されていますが、“自走式エンジン”という言葉は山口様がお考えになられたんでしょうか。

 

山口様

“自走式エンジン”という言葉は私が作った造語です。今の時代は、与えられた質問に答えるだけではなく、自分で答えを作れないと、この不確実が高い世界では淘汰されてしまいます。グローバル人材、これは「どういう状況下でも結果を出し、社会に価値を創造できる人材」と弊社では定義していますが、日本の若者がそうなれるように、という想いを込めています。また、日本の多くの若者が、グローバル人材になって社会への価値創造が自分の力でできるようになれば日本は変わると思っています。

 

高井

学生がインターンをする実店舗は、どのくらいの規模ですか。

 

山口様

広さは様々ですね。大きいところもあれば小さいところもあります。ホイアンのインターン先として、8店舗あります。お土産屋さんとレストラン、洋服屋さん、アパレルショップ、マッサージ屋さん、ワインバー、英語学校、日本語学校、ライフキャリアスクールがあります。英語学校には現在ベトナム人の生徒が約200人、日本語学校には生徒が60人くらいいます。学生は、これら8店舗の中から1店舗選んで、例えばレストランで新しいメニューを作ってみるとか、お土産屋さんで新しいお土産を作ってみるとか、そういうふうに自分で新しいことを考えて、実際にお客さんに提供するというところまでを経験します。

 

高井

平井さんはどこで研修を受けたのですか。

 

平井

私は、ライフキャリアスクールというところです。ベトナムの方に新たな“教育”を創るということで、立ち上げたばかりの状態だったので何も決まっておらず、事業を0から体験することができました。

 

高井

この事業を4年前に始められたそうですが、今までどれくらいの学生が参加されたのでしょうか。参加する学生は年々増えていますか。

 

山口様

全国から学生が参加してくれるようになり、今までに参加した学生は1550人になりました。参加者は回を追うごとに増えており、初めは4人でしたが、4人から10人、50人、56人、101人、202人、333人、374人と増えて今回(注:2017年夏)は454人で、累計は1559人です。

時期は大学生の休み期間、春休みの2月3月、それから夏休みの8月9月、そして年末年始にも実施します。

プログラムを受ける期間をタームと呼んでいますが、1つのタームに前回(注:2017年夏)は平均28名ほど参加しました。夏は16タームやって全体では454人。今回の春(注:2018年春)も16ターム開催するので、最高で480人が参加予定です。

 

高井

男女比はどれくらいですか。

 

山口様

男女比はほぼ半々です。

 

高井

参加した学生同士の同窓会のような集まりはあるのですか。

 

山口様

会社が主催する集まりとしては、年に1度東京で年次総会を開催しています。インターンに参加した学生は全国各地にいますので、全員が集まることは難しいですが、この会には300人くらいが参加しています。

 

高井

インターンへの参加費は30万円程度かかるようですが、事業として採算は取れているのですか。

 

山口様

実はこのビジネス自体3年やってずっと赤字でした。1000人参加する体制ができて、4年目でやっと黒字転換する見込みです。

例えば、企業研修を同じベトナムでやる場合、だいたい相場が5泊6日くらいで50万円くらいします。そういう点でいえば格安ですが、学生相手のビジネスなので、たくさんもらうわけにはいきません。ファシリテーターを1つのタームに4~5人配置する費用も掛かりますし、またベトナムの8店舗の維持費もかかりますから、ぎりぎりのラインだと思っています。

 

高井

赤字が続いても、よく続けていらっしゃいますね。

 

山口様

私は早稲田大学の大学院の修士論文でこのプログラムのことを書きました。「海外新興国ベトナムにおける実店舗を用いた研修ビジネスの成功要因に関する研究」という論文ですが、この通りに進めていまして、内容自体は修論に合わせて順当に進んでいるんですよ。とりあえず、修論で書いた通り5年で毎年1000人が参加する体制というのがやっと今年1年前倒しで作れたので、そういう意味では感無量です。

 

高井

店舗を増やす予定はありますか。

 

山口様

今のところ考えておりません。この武者修行プログラムをやるために8店舗を運営しているので、やむを得ず運営できなくなった店舗がある場合のみ新たに作るという感じで、それ以外はそのまま8店舗を維持しようかなと思っています。オートバイ屋をやらないかとか、ホテルをやらないか、とか色々あるんですけれど、お店で儲けようというよりは、日本から来る学生に対して、面白い、魅力的だという店舗が、色々な種類あった方がいいだろうなと思っています。インターンは職業経験ですから、レストランをやりたい人もいれば、学校をやりたい人もいるし、そういう風に、色々やれるようにしています。

 

高井

日本人の学生が内向きだと言いますが、このプログラムに参加される学生に特徴はありますか。

 

山口様

そうですね、やる気のある学生が多いです。また、このプログラムに参加した後で、留学をする学生が多いです。

 

高井

プログラムの卒業生で、あなたのイベントに参加して卒業生自身の成果につながった人はどんな例がありますか。

 

山口様

何を成果と呼ぶかにもよるかと思いますが、分かりやすい例であれば、いわゆる外資コンサルに内定したとか、日本の官僚になったとかでしょうか。その他にも起業した卒業生も何人かいます。

 

高井

ベトナムに生活の拠点移した人もいるのですか。

 

山口様

ベトナムに生活の拠点を移した人もいます。入社した企業から派遣されてホーチミンで150席のレストランをオープンさせた例もあります。あとは、武者修行プログラム参加後に、再度ベトナムに行って、弊社の日本語学校で日本語教師をしたり、英語学校のマーケティングを担当したり、洋服屋さんで店長をしたり・・・というケースも増えてます。

 

高井

ベトナム以外の国でこのプログラムを展開する予定はありますか。

 

山口様

そうですね。具体的な国などは、今、色々と考えているところで、来年度くらいに決めようと思っています。また将来的にはこの「武者修行プログラム」のノウハウを大学や企業などに様々な形で提供し、世界中で活躍できる人材を輩出していきたいと考えています。日本の若者がグローバル人材になり、自分で社会への価値創造ができるようになることで、日本の将来に貢献していきたいと本気で考えています。「今、話題のリーダー(大企業幹部、ベンチャー経営者、NPO代表理事等々)はみな武者修行プログラム出身者だよね」「武者修行プログラムできてから、日本って変わったよね」と言われるようなそんな野望を持っています。

 

以上 

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