2014年7月6日(日)7:25 東京都港区芝公園にてユリを撮影
花言葉:「威厳」「純潔」等
4月25日の投稿後、都合によりしばらくの間お休みさせていただいた「弁護士の営業」ブログですが、今回から少しずつ再開させていただこうと思っています。
皆様のご感想・ご意見お待ちしておりますので、どうぞ宜しくお願いします。
弁護士という職業はお客様があって初めて成り立つものである。そのため、弁護士には、お客様とのコミュニケーション能力、人間関係を円滑に構築できる力が要求される。コミュニケーション能力が高ければ高いほど、弁護士はお客様が困っていることや分からないこと、気掛かりなことを上手に引き出すことができるし、それが問題の本質を把握することにも繋がるのである。
①挨拶
まず、お客様との人間関係を円滑に構築するために大切なこととして「挨拶」がある。
挨拶は、人間関係の基本である。中国古典『礼記』には、「挨拶はお酒を造る麹(こうじ)のようなもの」という記述がある。醸造に麹が不可欠であるように、挨拶は人間関係の構築に欠かすことのできないものなのだ。
挨拶の漢字の由来をひも解いてみると、「挨」は「聞く」「押す」、「拶」には「押し返す」「引き出す」という意味があるそうだ。つまり、「心を開いて、相手のよい部分を引き出す」ということが挨拶の本来の役目なのである。挨拶は、人間関係の入口であり、第一関門であると心得る必要がある。
近ごろは、この挨拶が出来ない人が増えてきていると聞く。しかし、挨拶がまともに出来ない弁護士が対応していては、お客様は不快に思い、その弁護士に不信感を抱くに違いない。挨拶とは、先にも述べた通り「心を開いて、相手のよい部分を引き出す」ものであるから、「挨拶は先にすることをもってよしとする」ということに気づかなくてはならない。
弁護士がお客様に対して挨拶を先に行えば、お客様は心を開いてくれるだろう。お客様が弁護士に対して心を開けば、お客様にとって都合の悪い事情やお客様の本音を引き出すことができるようになる。
次に大切なのは、「握手」である。握手とは、人間が二足歩行するようになり「手」が自由に使えることから始まったとされる。人間がまだ四肢で歩いていた頃、まぶしい太陽に照らされてびっくりして前足を地上から少し離したことから人間の「手」が始まると考えられるが、手を使って握手をするということは、お互いが人間同士だと確認する“手続き”だと言える。
加えて、握手によって相手に体温が伝わることで、相手が安堵する効果もある。例えば、握手をしながら選挙活動をする政治家に、なんとなく親しみを感じることがあるだろう。これは、弁護士にとっても大切なことだ。時折相手と握手をすることで、相手を安堵させることができる。さらに、お互いの目を見てしっかり確かめ合うことができれば、より強固な意思疎通をはかることができるであろう。まさに、触れあいが大事である。挨拶をする、次に目線を交わす、さらには納得・共感させるというように、コミュニケーションの段階を高めていくことで、信頼度が深まっていくのである。