【第6回】松浦 和光の『百聞は一見に如かず』 + 付録

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2014年2月12日(水)現地時間14:38(日本時間17:38)
ミャンマー・ヤンゴンの
在ミャンマー日本国特命全権大使公邸にて「ブーケンビリア」を撮影
 花言葉:「あなたは魅力に満ちている」

 

 

弁護士という“稼業”

 

今回のコラムの執筆に際し、当初は「別れのワルツ」という題名で「別れ」について書いたのだが、高井先生から『弁護士事務所のブログに合わないのでは…』と指摘された。そう言われて改めて読んでみると…なるほど、少し違和感があるように思えなくもない。私は、前回に執筆したコラム「人生は出会いで紡がれる」の延長にて、出会いがあるから別れがあるということを述べてみたく、男女の別れを描いた米映画の名作「哀愁」のストーリーを紹介、卒業式で歌われる「蛍の光」は当映画の主題歌「別れのワルツ」であることを“得意気”に述べてみたかったのだが…独りよがりの得意気であったようだ。

 

それにしても、私の原稿を読んで鋭く指摘した高井先生の感性というか、視点には恐れ入る。物作りの生産現場に例えるなら、些細なズレをも見逃さない厳しさであり、妥協なき視点である。だからか知らないが、高井先生は、高井事務所にてやり取りされるすべての文章に目を通され、そこに少しでも違和感的表現、見解からずれた箇所があれば必ず、修正し、やり直しとなる。いい加減なことは通用しない厳格さは、まさにプロフェッショナル的な厳しさでもあろう。このような厳格・鋭さは「弁護士」という職業柄から来ているのか、それとも高井先生の価値観、性格から来ているのか、と考えたことがある。そして出てきた答えが、両方であろうと思えた。

 

敵(訴訟相手)と向かい合う仕事が弁護士の業務であるのだが、そこではちょっとした油断、言葉の間違いが「敗訴」に繋がってしまう場合が少なくない。それだけに、あらゆることを想定して緻密に事を進めなければならない。こうした世界で半世紀以上活躍されてきた高井先生ゆえ、何事もきっちりと“鮮明”で“正確”な姿勢で消化していかなければ弁護士失格となる。「高井伸夫」という弁護士が労務関連の弁護士として絶大なら信頼を得ているのは、こうした姿勢と無関係ではないはずだ。事実、全国紙にて発表される日本の弁護士評価・ランキングおいて、労務関連弁護士分野で、かつて上位にランキングされてきたことからもわかる。

 

私の友人にも4~5人の弁護士がいる。それぞれに、弁護士としての力量、実績、性格、価値観は異なっているが、高井先生のような存在感には至ってない。また、訴訟社会と言われるアメリカで30数年を暮らしてきたことから、その間に多くの弁護士と接し、交わってきた。その中には、駆け出しの若い弁護士から著名な弁護士まで、さまざまな弁護士がいる。そんなことから、弁護士という職業を私なりの視点で見つめてみると…ある意味でいえば厳しい職業とも思える。この厳しさとは、焦点のぶれない視点、相手に付け入る隙を与えない正確さ、そして、時には情感や常識、現実を排した厳格な姿勢で向かい合わなければならない。

コラムの題名を「弁護士という稼業」としたのは、弁護士という職業はまさに、“稼業”に思えるからである。良き意味で言うなら「稼業=使命感」ということもできる。しかし、最近は、稼業でないところの「サラリーマン的弁護士」が増えている。「法曹界」という言葉で表されるように、弁護士の仕事は法律という定規をもって事にあたるのだが、“稼業”における弁護士は、法律の先にある人間の業や欲、虚栄や体面をも見据えて向かいあわなければならない。いわば「人間」が仕事のフィールドなのである。

 

陪審員制度で裁く米法曹界にて、腕利きの弁護士といわれる弁護士は総じて「一流の役者」でなければならないともいわれている。十数年前に読んだある雑誌に、ニューヨークのある老弁護士が『陪審員を泣かせられる弁護士は、一流である』と語っていた。なるほど、陪審員の心情をも操れる弁護士は、法律を越えたところの、人間というものを熟知している弁護士であろう。

 

事実、米でおきたO・J・シンプソン事件のように、刑事訴訟では無罪になったが民事では有罪となることが多々ある。そこに関わる弁護士の力量、演技力、知恵によって事は天国と地獄にわかれるのである。まさに「稼業」である。

 

「稼業」としたもう一つの視点は、弁護士という仕事は個々の能力・実力・実績がすべてである。いわば一匹オオカミ的な、自分の力で結果を出さなければ生き残れない世界なのである。アメリカでも、弁護士資格はもっているが仕事のない弁護士がたくさんいる。日本でも同じであろう。

 

弁護士界においては、これから厳しい時代がやってくると思える。それは、弁護士という仕事が完全な「サービス業」に移行するからである(以前から分類としてはサービス業として取り扱われたが、現実はそのような概念ではなかった)。アメリカでは、弁護士の営業活動が熾烈に行われている。深夜のテレビCMでは『交通事故の裁判で100%の勝訴実績を誇る○○弁護士』と派手に宣伝している。いわば、営業で“顧客”を確保しなければ生き残れない時代が到来するのである。ましては、昔は顧問弁護士に相談するような些細な法的相談事でも、今ではインターネット上にある「法律相談」である程度、事の流れが把握でき、弁護士費用まで掲載されている。最後に、アメリカで“繁盛”している弁護士事務所は、こまめにパーティーや集まりに出席して縁をつくり、多くの人とコミュニケーションを行っている弁護士である。これは一種の“営業活動”でもあるが、弁護士の仕事は「クライアントの顧客に何か起こった時」に始まるからして、日頃からアンテナをはりめぐらして「何か起こった時はあの先生に相談」と連鎖される状況をつくっておくことである。そういう意味では、高井先生が常日頃から言っている「出会い」と「コミュニケーション」が弁護士稼業最大の営業ツールでもあろう。

 

 

付録   「2月8日(土)武蔵川部屋 朝稽古見学会」

 

2月8日(土)に、私が懇意にしており、1月10日付けブログでもご紹介いたしました元横綱武蔵丸の武蔵川部屋(江戸川区中央4丁目1-10)を訪問し、朝稽古を見学いたしました。

 

実際に眼前に繰り広げられる稽古は、誠に真摯で心打たれるものがありました。朝稽古の後にはちゃんこを一同でいただきました。

 

今回、大雪の中ご参加いただいたのは、下記の5名です。

 

 三野 耕司様  株式会社 教育環境研究所 取締役 企画部長

 廣川 雅則様  株式会社ダイヤモンド・PR・センター 代表取締役社長

 蓮間 啓道様  株式会社ダイヤモンド・PR・センター 営業企画部課長

 村上 哲次様  株式会社千總 相談役

 川浪 年子様  ナミHRネットワーク 人事コンサルタント

(企業名順)

 

当日の様子を、株式会社ダイヤモンドPRセンター代表取締役社長 廣川 雅則様にレポートしていただきましたのでご覧ください。

 

 


 

 

「ドス! ドス! ドス!」

 

東京に45年振りの大雪が降った2月8日。

私たちは東京都江戸川区にある武蔵川部屋を訪問した。

外の大雪から壁一枚隔てるだけで、土俵には全身から湯気を立ち上らせた力士たちが朝稽古をしている最中であった。

 

この部屋の親方は、ユーモアあふれる性格で人気を博した第67代元横綱武蔵丸こと武蔵川親方。

今も当時とはあまり変わらない体型で弟子たちに体を貸しながら厳しく稽古をつけている。

「何度も言ってんだろう!何やってんだ!聞いているのか!」と罵声が飛ぶ。その迫力がまた凄い!そして弟子たちからはいっそう湯気が立ち上る…。

今、部屋にはハワイ出身の武蔵国、広島出身の武拳、大阪出身の清武蔵ともう一人広島出身の武蔵平の4人の地方出身力士たちが、毎日稽古を積んでいる。部屋創設は平成25年4月1日。まだ1年も経っていないため兄弟子が不在ということもありみんな伸び伸びと、そして親方の厳しい指導でキリっと表情が引き締まる。

 

朝8時から始まったそのような厳しい稽古も10時には終わり、その後は弟子たちも普段の若者に戻り、親方はいつもの優しい親方に戻る。

 

そして、いよいよお待ちかねのちゃんこ鍋の始まりだ。

武蔵川部屋のちゃんこ鍋は、いつもの決まった味というものが無く、毎日味を変えるという。

これも親方のアイデアで、飽きが来ないようにという配慮からちゃんこ鍋でない日もあり、たまにタコスやハンバーガー、それに親方の出身であるハワイ料理なども食卓に上るそうだ。これも若い力士のことを考えた親方の優しさであるとともに、新しい部屋だからこそできることであるように感じる。

 

そして相撲部屋の中では一番と思えるほど美人の女将さんが、地方出身者ばかりの若い力士の母親となり、また部屋の切り盛りをしている。元々フラダンスを嗜んでおられた関係で親方と知り合ったという。現在妊娠5カ月。今年7月には初めてのお子様(男の子)が誕生される。子煩悩な親方は、今か今かと待ち構えている。

 

外の大雪も、この武蔵川部屋の周りだけ溶け出してしまいそうな厳しい中にも温かで優しさに包まれた部屋であった。

 

<株式会社ダイヤモンドPRセンター代表取締役社長 廣川 雅則様>

 

 

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