「リーダーについて」その4

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2012年10月31日(水)朝7:46
東京都千代田区三番町にてペンタスを撮影
花言葉:希望は実現する

 

10月5日(金)付記事より、「リーダーについて」をテーマに連載を開始しております。本連載は、私が、50年間にわたる経営側の人事・労務問題の専門弁護士としての経験もふまえ、感じ・考えたことの一部です。ブログ読者の皆さまに、リーダーのあり方について考えていただくための一助になれば幸いです。

 

 リーダー、上司に要求される役割は多様ですが、そのひとつとして、部下の指導・教育があるということは、10月12日(金)付のブログでお話ししました。人の指導・教育は非常に難しいものですが、中国最古の歴史書『書経』に「教うるは学ぶの半ばなり」という言葉があるように、人に教えることは自分にとっても非常に勉強になります。教える立場にある者は、どのような質問にも対応できるように、事前に十分に資料を調べて勉強を重ねなければなりませんし、また、教えることによって自分の未熟さや不勉強な点を改めて知るという側面があります。この言葉は、リーダーに必要な心構えを端的に表わしており、上司たる者が常日頃から自らに言って聞かせるべき言葉であると思います。

 

 人は、深い自省によって欠点を自覚します。部下が仕事の失敗をしたときに、全てが部下の過失であると責めるのではなく、まずは、上司たる自分の指導・教育が十分であったか省みる努力が必要です。自分に不足していた点があれば、その反省を次回に活かすことで、進歩し、成長します。こうして上司が進歩することは、上司を間近で見ながら自然と教育を受けている部下の成長をも促すでしょう。

 

 また、リーダーや上司は、自分がよい結果を出したときには、その結果を出すためにサポートをしてくれた部下や周りの人々への、感謝を忘れてはなりません。2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所所長 山中伸弥教授は、受賞が決まった日の記者会見で、「一言で表現すると、感謝という言葉しかありません」と、研究費等の資金面で支援した国や大学、研究を支えてくれた人々に、まず感謝の意を述べました。あわせて、研究の苦労をともにしてきた一番弟子にあたる高橋和利さん(同研究所講師)の名前を挙げ、その労をねぎらいました。高橋さんには、彼が中心となって山中教授の研究を支えた点などが評価されて、「ニューヨーク幹細胞基金・ロバートソン賞」が贈られたという報道がありましたが(日本人として初めての受賞)、この栄誉は、あるいは、部下の功績をフェアに賞揚する山中教授の姿勢が反映されたものかもしれません。人は皆、自負心・自尊心を持つ存在ですので、よい結果を出せば出すほど自惚れや慢心を抱いてしまう人も少なくありませんが、これは厳に慎まなくてはなりません。

 

 部下の失敗に対しては自らの指導・教育を素直に反省し、かたや、自分の成果に対しては功名心にとらわれず周りに感謝をするというリーダーの姿勢が、組織内に人間的な温かみをもたらします。このようにして、仕事を通して育まれた円滑な人間関係・信頼関係こそが、組織の発展の基盤になるのです。

(リライト 加藤・宮本)

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