日系企業はどうして中国子会社を管理できないのでしょうか?

なぜ企業から不正がなくならないのでしょうか?

特に中国子会社における不正事案は後を絶ちません。海外子会社の不正行為がきっかけとなり、親会社の経営に深刻な影響を与える事例は決して珍しくありません。実際に、中国子会社の不正会計が発覚し、日本本社が倒産したケースもあります。

 

不正が起きる原因は何か。一般的には、①不正の動機、②不正の機会、③不正の正当化(「不正のトライアングル」といわれます。)という3要素が複合的に関連することで、不正が起きる可能性は高まるといわれています。

「不正の動機」としては、たとえば私生活において金銭が必要であるため、ミスを隠すため等が考えられます。もっとも、なかには会社による過度なプレッシャーが不正行為につながった実例もあり、「不正の動機」に関して決して企業が無関係とはいえません。

次に「不正の機会」とは、不正が発覚しない環境が存在することを指します。つまり、「不正をしてもばれない」環境が不正を誘発すると考えられています。たとえば企業の管理体制の未整備や事務処理に関する特定人物への依存等が「不正の機会」を作りだす要因であるといえます。

最後に「不正の正当化」とは、不正行為の言い訳が成り立つ状況をいいます。たとえば、「業界の慣行だから」、「これくらいなら」、「他の従業員もやっている」などといった言い訳が考えられます。

 

以上を踏まえて考えると、企業の管理部門によるチェックや内部監査等が適切に行われていれば、不正の機会が失われ、不正行為は予防できるのです。また、不正行為に対する企業として毅然とした態度を示すことで、従業員の自分勝手な不正の正当化を抑制することもできます。

なお、前述のとおり、企業によるノルマ達成に対する過度なプレッシャーも不正の動機を誘発しうるものといえ注意すべきです。

不祥事が発覚したとき、日系企業は不正の原因を本人の個人的な問題と捉えがちですが、不正の機会や不正の正当化といった要素は、企業の努力によるところが大きいといえます。

 

以上